カテゴリー: お知らせ

2019/08/22

建造実績・四輪屋台:磐田市豊田気賀東「気賀連」

山本建築が実際に手掛けた祭り屋台の建造実績をご紹介したいと思います。今回は磐田市豊田気賀東「気賀連」です。

1992年(平成4年)に完成した四輪屋台の気賀東「気賀連」。屋台本体は山本建築、彫刻は古村木材工芸所(富山県高岡市)、飾り金具は村井金具店(愛知県刈谷市)、車輪は村松勝利が手掛けています。

正面の欄間には気賀東と彫られています。彫刻での文字入れは珍しく、大きな特徴の一つとなっています。その左右には寿老人と福禄寿。御簾脇には恵比寿と大黒。後方の欄間には毘沙門天、弁財天、布袋が配されています。

唐破風屋根の下部の懸魚(げぎょ)には鳳凰、上部の鬼板には龍。両サイドの欄間には龍虎。腰彫りには、飛龍が舞っています。後方部の袖障子には、雲に牡丹。また内部の天井は格天井となっているのもポイントです。

町内の方々の思いとさまざまな伝統技術が詰まった四輪屋台が完成しました。山本建築では、祭り屋台の新造の他にもメンテナンスや修理を行なっています。お困りごとがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

【各種のお問い合わせは、こちらから】
http://www.yamamoto-kenchiku.co.jp/contact/

2019/08/15

建造実績・四輪屋台:御前崎市「薄原」

山本建築が実際に手掛けた祭り屋台の建造実績をご紹介したいと思います。今回は御前崎市「薄原」です。

1980年頃から地元である周智郡森町の祭り屋台の建造や改修に携わり、菊川市や袋井市の祭り屋台も手掛けることになった山本建築。その後、さらに御前崎市の屋台づくりのお手伝いもさせていただきました。

御前崎市「薄原」の四輪屋台は、1990年(平成2年)に完成。唐破風屋根は、社寺建築にも採用されている銅板葺きで仕上げてあります。そのため、雨が降っても安心の仕様です。総ヒノキづくりの祭り屋台で、天井は格天井となっているのも特徴の一つ。

彫刻は古村木材工芸所(富山県高岡市)、車輪は村松勝利が手掛けています。彫刻の題材には、唐破風の下部となる懸魚(げぎょ)に鳳凰、上部の鬼板には龍。四輪屋台には珍しく、御簾脇にも彫りが入っています。

屋台の後方の袖障子には、鯉の滝登り。欄間の彫刻には裸龍、後方には獅子が配置されています。町内の皆さんの思いや伝統技術が詰まった四輪屋台が完成しました。

ホームページには、他にもこれまで山本建築が手掛けてきた多くの祭り屋台をご紹介しています。宜しければ、そちらも是非チェックしてみてください。

【建造実績一覧】
http://www.yamamoto-kenchiku.co.jp/works/

2019/08/08

建造実績・二輪屋台:菊川市「長池」

山本建築が実際に手掛けた祭り屋台の建造実績をご紹介したいと思います。今回は菊川市「長池」です。

初代となる屋台は、1976年(昭和51年)に購入された中古屋台。その後、1989年(平成元年)に現在も使用されている二代目となる屋台が新造されました。

二輪屋台の大きさは、全長約5.5メートル、全高約3.5メートル、幅約2.2メートル。厳選された天然木のヒノキ材を採用しています。

屋台本体は山本建築が携わり、彫刻は古村木材工芸所(富山県高岡市)、車輪は村松勝利が手掛けています。

彫刻は、正面欄間に毘沙門天、弁財天、長池の文字。御簾脇に恵比寿、大黒。背面欄間に福禄寿、布袋、寿老人。脇障子に鯉と滝。左右欄間に雲と龍。支輪に十二支と鶴、亀。虹梁にも鶴と亀。正面梁の木鼻に唐獅子左右ふりむき。肘木の木鼻に唐獅子十体。腰長押に波と千鳥。

以上のように、めでたい物事の兆しとされる動物や七福神などを各所に配した形となっています。長池の団結と協力の象徴でもあり、貴重な文化財として後世に残る祭り屋台が完成しました。

2019/08/01

山本建築オリジナル唐破風型・提灯台を販売中

山本建築では、二輪屋台や四輪屋台のほかにも、小型屋台、ミニ屋台、太鼓台、提灯台など祭事に関連した製品を手掛けています。今回は、その中で山本建築の第二弾となるオリジナル提灯台をご紹介します。

昨年2018年には第一弾となる提灯台を製作・販売しましたところ、非常にありがたいことに全国からお問い合わせがあり、完売いたしました。そこで、今年2019年には第二弾として新たに唐破風型の提灯台を製作しました。

屋台の建造に長年携わってきた経験と技術を活かした精巧なつくりの提灯台です。祭典の期間に、自宅やご実家の玄関先を飾ったり、また神社や寺院の祭事にも活用できたりします。

特徴は、屋台と同じ上質な材料を使用。丈夫な十字組みの土台によって安定感のある構造。傘の部分は組みばらしが可能なので、収納や運搬も簡単です。本格的で機能的な提灯台で、祭典を彩ってみてはいかがでしょうか。

山本建築では提灯台のほかに、いつでも皆さんが見学できるように通常の屋台をそのままスケールダウンした展示用の屋台も置いてあります。提灯台や展示用屋台のご見学、またご注文など、お気軽にお問い合わせください。

【ホームページからのお問い合わせ】
http://www.yamamoto-kenchiku.co.jp/contact/

2019/07/25

建造実績:藤枝市「栄区」

山本建築が実際に手掛けた祭り屋台の建造実績をご紹介したいと思います。今回は藤枝市「栄区」です。

以前までの屋台は、昭和初期に建造されたもの。そのため老朽化などから屋台の新造が決まり、1995年(平成7年)に現在の屋台が完成しました。

新しい屋台は、釘を一本も使わない本格式の総ヒノキ造り。屋根の中央が曲線で盛り上がった唐門型で、懸魚や欄間には屋台彫刻で有名な富山県の井波彫刻を施した唐破風式の四輪屋台です。

栄地区は、瀬戸川左岸の旧東海道沿いに発展した旧藤枝町の西端に当たる町内会。地区内の駐車場で行なわれた屋台のお披露目の記念行事には地区の約150世帯から200人以上が集まり、完成を祝ったと言われています。

山本建築では、祭り屋台の新造の他にもメンテナンスや修理を行なっています。お困りごとがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

【各種のお問い合わせは、こちらから】
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2019/07/18

建造実績:袋井市上山梨下町「遊僊車」後編

これまでに、山本建築の祭り屋台の建造実績として袋井市上山梨下町「遊僊車」について時代の流れに沿って、2回にわたってお届けしてきました。今回はさらに塗装や飾金具、太鼓などの詳細についてのご紹介です。

地覆四隅に下町の発展を願って花鳥の螺鈿(らでん)が施されています。螺鈿とは、夜光貝や蝶貝などの貝殻を、漆で塗り重ねて装飾する技法です。浜縁はあわび貝で、中柱と平桁の青貝は、希少価値の高い夜光貝を採用して、優美な七色の光を放っています。

正面虹梁には紅葉、前欄干の地覆と後手木には牡丹、菖蒲、桔梗、若竹の螺鈿を施して漆地を一段と引き立たせています。浜縁下平面には、前後に鳳凰が羽ばたき、左右には天女が舞う様を金蒔絵で仕上げています。

蒔絵は漆器の表面に漆で絵や文様、文字などを描き、その上に金や銀などの金属粉を蒔いて定着させる技法です。

飾金具では、棒先に“遊僊車”と棒後には“下町”の金文字を施してあります。木鼻には法被の柄である“しも天”等の金文字を入れてあります。

太鼓は、ケヤキを採用した尺八寸、三段鋲のものを新調。慶応年間創業の山本太鼓店(愛知県小坂井町)が伝統技術を注いで手掛けたものです。

町内の方々の思いやさまざまな技術が詰まった祭り屋台が完成しました。ホームページには、他にもこれまで山本建築が手掛けてきた多くの祭り屋台をご紹介しています。宜しければ、そちらも是非チェックしてみてください。

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2019/07/11

建造実績:袋井市上山梨下町「遊僊車」中編

前回(http://www.yamamoto-kenchiku.co.jp/?p=5447)に引き続き、山本建築の祭り屋台の建造実績として、袋井市上山梨下町「遊僊車」のご紹介です。今回は、屋台の各所や彫刻、近年の美装工事等についてお伝えいたします。

三代目となる「遊僊車」は1990年(平成2年)に新造されました。屋台本体は山本建築が携わり、彫刻は古村木材工芸所(富山県高岡市)、井波彫刻の伝統工芸士・大丸敏夫(富山県高岡市)、車輪は村松勝利、建具は望月義夫が手掛けています。

彫刻は山名神社の祭神を基に神話を題材にして、町民の健康、幸福、繁栄を念願しています。脇障子の表面には神武天皇、天照皇太神、裏面には日本武尊、児島高徳、腰長押欄間には波に亀、波に鯉などが彫り上げられています。

1992年(平成4年)には漆塗りも施されました。漆塗装は、木曽漆器の伝統工芸士として、数々の受賞と瑞宝章の栄誉に輝く荻村浪吉父子(長野県木曽郡)、飾金具は文久元年創業、宮内庁御用達の宮本卯之助商店(東京都台東区)が手掛けました。

2011年(平成23年)には、下町の方々の屋台を綺麗な状態で大切に保ちたいという気持ちにお応えして、漆塗りから約20年を経て美装工事を実施。再び屋台本来の美しさが蘇りました。

次回はさらに塗装や飾金具、太鼓などの詳細について、お伝えしようと思います。

2019/07/04

建造実績:袋井市上山梨下町「遊僊車」前編

山本建築が実際に手掛けた祭り屋台の建造実績をご紹介したいと思います。今回は袋井市上山梨下町「遊僊車」です。

初代の屋台は、若い人たちの手づくりによるものでした。二代目の屋台は、他町の新しい屋台に刺激を受け、1917年(大正6年)に建造。近辺にない調和の取れた立派な屋台が完成しました。

1944年(昭和19年)の東南海地震により、二代目の屋台は屋台倉庫とともに損壊してしまいましたが、町内の大工の手によって修復され、大事に曳き回されました。

その後、70有余年の歳月による老朽化のため、1990年(平成2年)に三代目となる屋台が新造され、1992年(平成4年)には漆塗りも施されました。

屋台の名称の「遊僊車」の“僊”は仙人の“仙”。仙人は不老不死の法を修めて、神変自在の法術を有することから、町民の長寿と繁栄を願い、お祭りの時には仙人のように高く舞い、楽しく遊ぶという意味が込められて「遊僊車」と名付けられたと言われています。

三代目の屋台は、かねまた木材によって確保された天竜美林の樹齢150有余年のヒノキの銘木を主体として用いています。屋台本体は、山本建築の初代・山本庄平と二代目・和夫が工匠として携わらせていただきました。

次回はさらに屋台の各所や彫刻、近年の美装工事等についてもご紹介していきます。

2019/06/27

建造実績:森町下宿「桑水社」後編

前回(http://www.yamamoto-kenchiku.co.jp/work/190620/)に引き続き、山本建築の祭り屋台の建造実績として森町下宿「桑水社」のご紹介です。

初代から数えて現在で三代目となる「桑水社」は、1924年(大正13年)に建造されました。1984年(昭和59年)には、山本建築の初代・山本庄平が大改修を実施しました。当時の改修工事では屋台の全体的なバランスを考慮するのが、とても難しかったとの逸話も残っています。

その後1999年(平成11年)には、再び山本建築にて、彫刻の取り替えや支輪の増設工事をさせていただきました。その後、老朽化に伴い車輪を新装いたしました。現在の屋台に付いている車輪は山本建築が手掛けたものとなります。

彫刻の取り替え工事では、御簾脇と正面の欄間の旧作品を取り替えました。支輪の彫刻には八仙を含む仙人を配しました。井波彫刻の伝統工芸士・池田誠吉(富山県南砺市)が手掛けたものです。

また誰もが知っている“桃太郎の物語”や屋台の名称にちなんだ“桑の葉に水をかける唐子”の彫刻も見応えがあります。

「桑水社」では、御簾脇、支輪、正面の欄間はケヤキが使われていますが、両側面と後の欄間は昔のままで、ケヤキの風合いに負けない味が出ているのも特徴になっています。

ホームページには、他にもこれまで山本建築が手掛けてきた多くの祭り屋台をご紹介しています。宜しければ、そちらも是非チェックしてみてください。

【建造実績一覧】
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2019/06/20

建造実績:森町下宿「桑水社」前編

山本建築が実際に手掛けた祭り屋台の建造実績をご紹介したいと思います。今回は森町下宿「桑水社」です。

初代となる屋台は江戸時代に、二代目は明治初期に、三代目は1924年(大正13年)に松浦清太郎をはじめとする工匠たちによって建造されました。車輪は鈴木喜平、塗装は袋井市久津部の方が手掛けています。

彫刻は宮本丹次(袋井市上山梨)によるもので、桃太郎の物語や桐に鳳凰、鯉乗り琴高仙人、亀乗り黄安仙人などが彫り上げられています。建造当時は、彫刻を取り付けた屋台が珍しかったこともあり、非常に注目を集めたと言われています。

屋台の名称である「桑水社」は、古代の中国で日照りが続いた際に、人々の渇きを癒やした桑の大木の葉に溜まった水滴に由来しています。

1984年(昭和59年)10月に、山本建築の初代・山本庄平が大改修を実施しました。大改修の部分は、手木、中屋台、桁の上部の高欄で、構造上の主要な部分を新しく変更いたしました。屋台の上部が大きくなった分、下を支える手木の部分も補強して、新たに生まれ変わりました。

当時の写真を確認すると旧屋台の漆部分に対して、改修した箇所のヒノキ材が白く、とても分かりやすいコントラストになっています。次回は、さらに1999年(平成11年)の彫刻の取り替えや支輪の増設工事について、ご紹介します。